Love Song

でも、名前がないなんて可哀想。


この歌に、人と同じような感情があるわけでもないのに、、、


そんなことを思い、同情してしまうあたしは、そうとう病んでいるのかもしれない。


でも、、、名前をつけるとしたら、、、


なんて悩んでいると、、、


__バンッ__


突然、荒々しく部屋のドアが開かれた。


「愛莉、これ、、、」


息を切らし、部屋の中に入って来たのは、初音さんだった。


初音さんはタブレットを、あたしに見せてくる。


はぁ、はぁ、と上がる息を落ち着かせながら、初音さんは言葉を続ける。


「フラハイの新曲、来月の、、、そう、12月14日に発売が決まったみたい」


あたしの顔には、諦めにも似たような笑みを浮ぶ。