「それで…あ、詩乃!」



詩乃を待っている間、私と舞歌は教室前の廊下で話をしていた。



すると、詩乃が1年1組の教室から戻って来るのが見えた。



「2人とも、なんでもないってよ?たぶん、深雨の勘違いじゃないかな…?」



詩乃が嘘を言ったことはない。



私が知らないだけかもしれないけど…



だから、詩乃が言うならきっと私の気のせい…そう思うことにした。



「ね、深雨…1つ聞いてもいい?」



真剣な表情で言ったのは詩乃で。