深雨先輩との件から数週間後。 もうすぐ7月、つまり夏本番だ。 そういう時期のこと。 「秀一…ちょっと来て」 母さんの声が聞こえたからリビングに降りてみると、そこには父さんと姉ちゃんもいて。 「どうかしたの?」 僕が聞くと、父さんが難しそうな顔をして話始めた。 「じつは…」