『…深雨、言ってなかったけど今回そっちに行くのは僕1人だからね?』 「へ、そうなの?」 愛知からここまでは結構な距離がある。 だから両親…またはどちらか1人でも親が行くかと思ってた。 『うん、途中からだけどね?』 くすっ、と笑いながら秀くんが話してくれた。 なんでも、お姉さんが福岡のほうのコンクールに出場することになったらしく、どうせなら大分まで顔を出してもいいと言われたそうだ。