次の日、僕はいろんな人に見送られながら空港にいた。



その中には、もちろん先輩もいて。



「秀くん…無理、しないでね?」



「深雨先輩も…なにかあったら言ってくださいよ?」



僕は先輩の首元に触れた。



そこには、ラピスラズリのネックレスがおさまっている。



昨日駅まで送ったあとにこっそり買ったもので、さっき渡したんだ。



“離れていても、繋がってる”から。



先輩が1人で抱え込まないよう、少しでも傍にいたいから。