いわゆる“お家デート”ってやつだったのかな?



だけど私にとってはいつもと変わらない、時間だった。



小学生の私たちは、手も繋いだことがなくて。



歩くときも隣を歩いて話すだけだった。



でも…でもね?



歩くときに私は道路側を歩かなかった。



それはきっと、アキくんのさりげない優しさ。



それに気付いたとき、私はアキくんの隣には居なかった。