・約束・2

「・・・ヤダッ私ったら。今日会ったばかりのあなたに
 こんな話・・・ごめんなさい」


「・・・イエ・・・」


「女同士のヒミツよ」

そう言って、瀬戸川さんは唇に指をあてた。





・・・雅也の知らない、2人の過去を

  私は知ってしまった・・・





「あの・・・瀬戸川さん・・・」

「‘百合子’でいいわよ。・・・ふふっ何故かしら。
 あなたには何でも話したくなっちゃうわ。
 それに、不思議と親しみを感じてるのよね・・・」



・・・きっと、それは

 私たち2人の間に‘雅也’が存在しているから・・・



「私、春夏ちゃんと もっと親しくなりたくなっちゃったわ」


「・・・あの・・・百・・・合子・・・さん」


・・・言わなきゃ。
今のうちに、ちゃんと。相手は雅也だって言わないと・・・



「春夏ちゃんの旦那様って、どんな方?
 同じ職場の人なの??」