私が愛した貴方が無事で、生きていて…泣いていて、頬を撫でてくれている
それが嬉しい。
こんな私のために、泣いて「いくなよ」って言っている貴方が…大好きです
最後まで素直になれなかったけど、今だから言います
「あり…が…と」
伝わったのか確認しようと貴方を見たとき、貴方が大泣きして真っ青な顔をしているのが目にはいった
「馬鹿か、お礼なら生きてかえせ」
いつもと変わらない貴方が…いた
顔色も涙もいつもは見せないような酷いありさまなのに、笑って見せた彼が愛しい

でもね、もう限界…
ごめんね。

救急車のサイレン音を聞きながら、私は目を閉じた。