『ほらー、早くしないから
帰っちゃったー。』
あ、ほんとだ…
もうちょっと眺めてたかっな…
って、あれ?
『ねぇ美咲、あのジュースって
さっきあの子が買ってたジュースじゃない?』
『ほんとだ!
よし、届けにいくよ!』
よし、そのついでにLINEを!
『うん!!』
あの子達はサンゲーを出るところだった
『ちょっと君ー!』
美咲が声をかけた。
いや、大胆すぎでしょ…!
『ほら夏希!』
『あ、ジュース…忘れてたよ?』
中学生はキョトンとしている。
うふふ、かわいいなー。
『ユサ、お前のじゃねえ?』
ユサっていうんだ。
『あ、まじだ。』
ユサ君がこっちに来た。
『はい、どーぞ♪』
『あ、ありがとうございます…』
人見知りなのかな?
私の目をチラッとみてすぐに逸らした。
帰ろうとした中学生を、
『あ、ねえねえ君!
LINEしてる?』
もうっ、美咲っ!
いきなり聞いたら怪しまれるでしょ!
『あ、はい』
ユサ君は答える。
『私さ、友達増やしたいんだよね!
よかったら連絡先くれない?』
さすが美咲、慣れてるなー。
中学生達は顔を見合わせている。
『…別にいいですよ』
『やった、じゃあQRコードで♪』
そして連絡先を手に入れた美咲は、
『ありがとねっ!
あ、名前は?』
『あーっと、山口ユサっす』
『わかった!ありがとねユサ君♪』
『…』
中学生達がユサ君を見てニヤニヤしている。
『じゃ、さようなら…』
『うん、LINEするね!』
頭を下げてユサ君は去っていった。
『ゲットー!』
『私にもちょうだい!』
『えー、しょうがないなー』
『やった、ありがと♪』
『はいはい。そのかわり、きちんと
ものにしなさいよ!』
『うん、もちろんっ』
ふふふ、絶対私のものにしてあげる♪
顔はかっこいいけど中身はかわいいなー
人見知りなんて…かわいすぎっ!
よし、夜にでもLINEしてみようっと。

