受験の当日。秀には送り迎えをすると、言われたが、理恵はそれを断った。それが今の理恵の精一杯の気持ちだった。この受験は、理恵にとっては、秀への恩返しの一つと思うようにしてきた。
なるべく母の言葉や、礼子の言葉を思い出さないように試験に集中するためにも、秀に会うことは出来なかった。
理恵にとって、こんなに時間が長く感じたことは無かった。
やれる事はすべてやった。理恵には珍しく、達成感があった。秀に教わった事のすべてを出し尽くした。
女子大を出たところで、理恵は思わず、かがみ込んでしまった。血の気が全部すーっと引いて行くような。不思議な感覚を覚えた。
これから、家に帰ってすることが沢山あった。
部屋の片付け。荷造り………
武さんや、沙矢には、ずっと内緒にしていた。これは、自分で決めた事だから!熊本へ?
熊本へは、行けない!行きたくないよ!!
なるべく母の言葉や、礼子の言葉を思い出さないように試験に集中するためにも、秀に会うことは出来なかった。
理恵にとって、こんなに時間が長く感じたことは無かった。
やれる事はすべてやった。理恵には珍しく、達成感があった。秀に教わった事のすべてを出し尽くした。
女子大を出たところで、理恵は思わず、かがみ込んでしまった。血の気が全部すーっと引いて行くような。不思議な感覚を覚えた。
これから、家に帰ってすることが沢山あった。
部屋の片付け。荷造り………
武さんや、沙矢には、ずっと内緒にしていた。これは、自分で決めた事だから!熊本へ?
熊本へは、行けない!行きたくないよ!!

