(礼子)「ああっ、ちょっと待って?貴女に一つ尋ねたい事あるんだけど……貴女には、吉川君を幸せに出来る要素あるぅ?いきなりだけど…私には、沢山あるわ!実は、吉川君ね、うちの父の法律事務所で働いているのよ。父も、とっても吉川君の事、気に入ってくれてて……
貴女には、何があるのかしら?」
「……」
(理恵は、心のなかで、呟いてみる。私には、秀を幸せに出来る何がある?何があるって言うんだろう?)
じれったいと言わんばかりに、礼子は―
「じゃぁ、お子様は、もう、帰ることにしたら?」
「はいっ、それでは、失礼します」
理恵は、一礼して帰る。
理恵は待っている間、メモを書いてドアに挟んでおいた。前にも、同じ事があった事を思い出していた。初めてあの礼子という人に会った時―
きっとあの時から、運命の神様は、私と秀とでは、いけないって、分かってたんだよね?それで礼子さんを、私に差し向けたんでしょう?あんな広い学内でその人と巡り逢うはずがないもの!
しかも、あの人は、秀に好意以上の物を抱いている。
私にだって、そんなことぐらい分かるよ。
そう考えているうちに、駅に着いてしまった。
時刻表を見ると、乗換えの最終があと、15分程したら来る。
理恵はもうこれで、秀に会えなくなるのでは?とまで思っていた。
涙が後から後から溢れて止まらない。
貴女には、何があるのかしら?」
「……」
(理恵は、心のなかで、呟いてみる。私には、秀を幸せに出来る何がある?何があるって言うんだろう?)
じれったいと言わんばかりに、礼子は―
「じゃぁ、お子様は、もう、帰ることにしたら?」
「はいっ、それでは、失礼します」
理恵は、一礼して帰る。
理恵は待っている間、メモを書いてドアに挟んでおいた。前にも、同じ事があった事を思い出していた。初めてあの礼子という人に会った時―
きっとあの時から、運命の神様は、私と秀とでは、いけないって、分かってたんだよね?それで礼子さんを、私に差し向けたんでしょう?あんな広い学内でその人と巡り逢うはずがないもの!
しかも、あの人は、秀に好意以上の物を抱いている。
私にだって、そんなことぐらい分かるよ。
そう考えているうちに、駅に着いてしまった。
時刻表を見ると、乗換えの最終があと、15分程したら来る。
理恵はもうこれで、秀に会えなくなるのでは?とまで思っていた。
涙が後から後から溢れて止まらない。

