哀しみの瞳

年が明け、いよいよ、理恵の受験の日が近付いて来た。


ある日の事、母が理恵の部屋に珍しく入った来た。



「理恵?勉強してるとこ、悪いんだけど…ちょっと大事な話があるの!聞いてくれない?」


「どうしたの?母さん。改まって」


「とっても大事な事なの。この事は 父さんとも、よく話し合って決めた事なのよ!怒らないで聞いてね?」
何か悪い予感がして理恵の身体は硬直した。



「理恵は、今、秀ちゃんの言う通り、〇〇女子大受験するわよね?それが終わったら…終わった後でいいんだけど、九州の熊本の、みち子おばさんの所へ行く事になってるの!」



「えええっ―!!みち子おばさんのとこって?」


「貴女も知ってる通り、みち子おばさん家、子供がいないでしょ?地元でも、有名な造酒屋を営んでて、跡取りがいない事、とっても悩んでて、前々から、理恵が来てくれたらって言われていたのよ。でも今までは理恵には理恵の生活あったでしょ?母さん、遠慮はしてたんだけど…
みち子おばさんね。来るんなら早い方がって、でっ、地元の大学上げてあげるからって。もう、あっちで、準備してもらってるのよ!」

「えええっ、そんなこと、どうして今まで、理恵に内緒にしてたの?だって理恵は今〇〇女子大受けるんだよ!!!」

「だって、秀ちゃんがあんなに、熱心に何度も来て理恵の大学受験の事、決めて行くんだもの。母さん何だか言いそびれてしまって…秀ちゃんに申し訳なくて。
でっ、父さんと相談して、とにかく、秀ちゃんの顔も一応立てて、あげようってことで、受験だけは、すればいいんじゃないかって…」