(礼子)
「やれやれ、何とか面接まで、こぎ着けた!これで 父さんにきちんと話して、吉川君を、やよい事務所に入る手はずを整えよう!……
にしても、吉川君が、何故、此所の大学に立ち寄るのかしら?此所は…
女子大のはずなのに。んんっ何故?」
礼子は、自分の考えた作戦に、一応秀が知らずに、乗って来てくれたことに、ほっと胸をなで下ろしていた。書庫の前の廊下の白いボードに、職案の用紙を貼ったのは、礼子である。秀が一般の職案を見てくれていない事で、何かいい案はなにものか、考えあぐねていた。そこで、いつも秀が人知れず、本を読む為に必ず行くあの場所だったらと、思い付いたのだ。秀は予想通り、見てくれていた。しかし、面接当日、必ず来てくれるかどうか、心配だった礼子は、事務所の控え室で、秀が来るのを、待っていた。
秀の出たところで、偶然を装い声を掛けるつもりでいたが、あまりに早々に帰って行く秀に不思議に思い、後をつけてみた。
案の定…何であの女子大の前で立ち止まるの?………
いずれ、それは礼子にも、分かる時がやってくる。
「やれやれ、何とか面接まで、こぎ着けた!これで 父さんにきちんと話して、吉川君を、やよい事務所に入る手はずを整えよう!……
にしても、吉川君が、何故、此所の大学に立ち寄るのかしら?此所は…
女子大のはずなのに。んんっ何故?」
礼子は、自分の考えた作戦に、一応秀が知らずに、乗って来てくれたことに、ほっと胸をなで下ろしていた。書庫の前の廊下の白いボードに、職案の用紙を貼ったのは、礼子である。秀が一般の職案を見てくれていない事で、何かいい案はなにものか、考えあぐねていた。そこで、いつも秀が人知れず、本を読む為に必ず行くあの場所だったらと、思い付いたのだ。秀は予想通り、見てくれていた。しかし、面接当日、必ず来てくれるかどうか、心配だった礼子は、事務所の控え室で、秀が来るのを、待っていた。
秀の出たところで、偶然を装い声を掛けるつもりでいたが、あまりに早々に帰って行く秀に不思議に思い、後をつけてみた。
案の定…何であの女子大の前で立ち止まるの?………
いずれ、それは礼子にも、分かる時がやってくる。

