哀しみの瞳

秀は次郎と待子に理恵の大学進学を許してくれる事から、まず話した。
大学については秀は前々より、調べをつけていた。〇〇女子大の短期部が最も、理恵に適していると説明し、ぜひ受験させてやって欲しいと頼んだ。多分に二人は秀の事も心配するであろう事は秀も重々わかっていたので、ゆくゆくは都内に構える弁護士事務所に就職を決めるつもりでいる事も伝えた。その上で理恵を助けていくつもりでいた。

秀があまりに熱心に訴えるので、次郎と待子は、分かったと言わざるを得なかった。


この場はとにかく、一旦は秀を家に帰す事を考え、理恵とも、もう一度ゆっくり話し合う事を約束し、ようやく秀は帰った。