哀しみの瞳



秀一は、由理を連れて、秀や美佐子達の待つ懐かしい我が家にようやく帰って来た。



それからというもの、目まぐるしく月日は流れ、秀一は、美佐子の仕事を手伝う傍ら税理士になるべく夜間の学校へ通っていた。


由理は、秀一との間に産まれた子供(秀護 しゅうご)2歳をみながら、空手道場を手伝いながら、美紀と二人で仲睦まじく家事をこなしていた。


秀は、最近仕事を増やしたせいもあって、なかなか団欒で食事をとることが少なくなってきていた。