哀しみの瞳

秀一が何も言わずに立ち上がり、部屋を出て行こうとし、後ろ向きのまま~


「貴方は……昔そうだったから……今のこのお二人の気持ちが良く分かるということを言いたいのでしょう!それで同情して…由理のことを返すと………僕は失礼しますので…」


応接間を出て行ってしまった。



(高橋)
「貴方が、昔そうだったっというのは……何か…」



(秀)
「私も、秀一が6才まで、訳があって別れ別れで暮らしていました。その時のことが未だに根深く残っているのは、確かです。まぁっ、しかし由理のことは、また私から、よく話しておきますから!」



二人は、これから秀が責任もって由理に話すことを約束し、安心して帰って行った。