(小林)
「この部屋は、看護婦は、入ってこないから…どうぞ!ああっ、私は、この病院の産婦人科医の、小林 稔といいます。理恵さんとは…妊娠4ヶ月で初めて外来に来られた時から、診させてもらっています。」
(秀)
「挨拶が、遅れました。私は、吉川秀(ひで)と申します。此処へ来るまで、大体の事を本田君から、聞いてきました。理恵が、大変お世話になったそうで…本当に有難うございます。」
(小林)
「貴方が……その、理恵さんの……ええっ!まぁ、顔を見て直ぐに分かりました。秀一君と、うりふたつなんでね」
(秀)
「来る途中に、本田君にも、言われました。そんなに私に、似てるんですか?」
小林は、咄々と、理恵と最初に診察をしてからの話しをした。子供を諦めるように言った事。理恵が自分の前で土下座までして、自分と子供の両方を助けて欲しいと頼んだ時の事。それから先の長いようで短かった、あっという間の出来事を…………
秀は、さっき電車の中で剛に聞いてきた話しと、小林の話しを、頭の中で、繋ぎ合わせていた。
あの泣き虫で弱虫の理恵が、何でこうも、母親に成る事で急に強くなって行ったことか?
しかし、秀は、もっと辛い現実を知らされる。
(小林)
「理恵さんは…
理恵さんの命は、もうっ、後、もって10日ぐらいかと……」
(秀)
「えええっ………」
「この部屋は、看護婦は、入ってこないから…どうぞ!ああっ、私は、この病院の産婦人科医の、小林 稔といいます。理恵さんとは…妊娠4ヶ月で初めて外来に来られた時から、診させてもらっています。」
(秀)
「挨拶が、遅れました。私は、吉川秀(ひで)と申します。此処へ来るまで、大体の事を本田君から、聞いてきました。理恵が、大変お世話になったそうで…本当に有難うございます。」
(小林)
「貴方が……その、理恵さんの……ええっ!まぁ、顔を見て直ぐに分かりました。秀一君と、うりふたつなんでね」
(秀)
「来る途中に、本田君にも、言われました。そんなに私に、似てるんですか?」
小林は、咄々と、理恵と最初に診察をしてからの話しをした。子供を諦めるように言った事。理恵が自分の前で土下座までして、自分と子供の両方を助けて欲しいと頼んだ時の事。それから先の長いようで短かった、あっという間の出来事を…………
秀は、さっき電車の中で剛に聞いてきた話しと、小林の話しを、頭の中で、繋ぎ合わせていた。
あの泣き虫で弱虫の理恵が、何でこうも、母親に成る事で急に強くなって行ったことか?
しかし、秀は、もっと辛い現実を知らされる。
(小林)
「理恵さんは…
理恵さんの命は、もうっ、後、もって10日ぐらいかと……」
(秀)
「えええっ………」

