ヤンキーな彼にベタ惚れ。







私達が来たのは屋上。

なぜここかって…
ここだったら葵先輩に力をもらえそうだったから。




「何よ。あんたが私を呼び出すなんて…」


"生意気"とでも言いたいのだろう。
確かに、生意気なんだろうな。



「私、やっぱり葵先輩が好きなんです。先輩に何言われても何されても私は葵先輩が大好きです」



私は若菜先輩の目をまっすぐ見て、そう言い切った。




「うぜー。やめてって言ったのまだ分かんない?目障りだってことも言ったよね?葵があんたなんかに振り向くわけないじゃない」



若菜先輩の言ってる事は間違ってないかもしれない。
葵先輩は私には振り向かないかもしれない。

だけどっ…




「ひどい振られ方したっていいんです。ただ好きだから。絶対に諦めるなんてしたくないです。可能性が1%でもあるならそれを信じたい。若菜先輩だって葵先輩のこと好きなら私と同じじゃないですか?」



若菜先輩だって諦めたりしないでしょう?



若菜先輩は「ちっ」と舌打ちをして私の肩を押した。

私なんとかバランスを保った。



「やめろよ。あんたと一緒にすんな。私は中学ん時から葵が好きなんだよ。ずっと片思いなんだよ。何度も振られてひどいことも言われた。でも五年間ずっと葵の近くでいられるだけで幸せだったのに…なんで途中からきたあんたに邪魔されなきゃなんねーんだよ」




若菜先輩の気持ちは痛いほど分かる気がした。

きっとすごく苦しかったんだろうと。
だけど好きなんだよね。



「同じです!好きな期間は違うかもしれません。でも、好きって気持ちは同じです。何言われても好きだから…だからずっとそばにいるんですよね」




そう言ったら、



バシンッ…


頬に鋭い痛みが走った。


目の前には肩で息をする若菜先輩。


殴られたんだ…