ヤンキーな彼にベタ惚れ。




「奈央ちゃんの弁当はいつ見てもうまそーだなぁ」


涼太先輩が私の弁当を見ながら言う。


「え、そうですか…?これ、全部お母さんが作ってくれてるんですけどね」


私は料理は出来ない訳ではないけど、得意なわけでもないから。



それからはリレーの話などで盛り上がった。
盛り上がったといっても私と葵先輩以外のみんなが。



チラッと葵先輩を見ると真っ青な空を見上げていた。

そういえばこの間も空見てた。
空、好きなのかな。




「奈央ちゃん、ちょっといい?」




突然涼太先輩が私を見て言った。

涼太先輩は立ち上がってるから場所を移動するってこと?

何だろう…
珍しいな、こんな風に呼び出すなんて。


私は何か分からないまま涼太先輩の後をついて行った。




連れて来られたのは屋上を出てすぐの階段。

屋上に続くドアを閉めた、涼太先輩は壁にもたれかかる。



「…で、何。奈央ちゃんと葵の不自然な態度は」



え……
もしかして、それを聞くために連れ出したの?


もしかして、心配かけてた?



「えっと…その…」




なんか、言いにくい…

黙り込んでしまうと、涼太先輩がため息をついた。



「葵なんか奈央ちゃんたち来るまでずっとイライラしてて俺らの言葉も無視するわ、応援席では他の椅子蹴り飛ばすわ、周り怖がらせて散々なんだよ。で、奈央ちゃん来たと思ったらもう完全に喋んなくなってずっと眉間にしわよってるし。奈央ちゃんは奈央ちゃんで上の空で葵にも絡まねーし。わかりやすいんだよ、二人とも」



わ、私…
かなり葵先輩怒らせてる…。
こんなん完璧嫌われてるじゃない。




「私が葵先輩に嘘ついたからです…」