安心したのも束の間、中川は次はすごい力で私を壁に押し付けた。
「痛いっ!痛いよ、中川…」
私の目には涙が浮かんでいて、ぼやけて見える中川の顔。
「奈央ちゃん…逆効果だよ」
中川はそう言って顔を近づけてきた。
嫌っ…!キスされる!
私は顔を背けようとしたが中川の手がそれを許してくれなかった。
「やめてっ…やなの…」
誰かっ…!!
ガラッ…
ドアがあく音がした。
「何、やってんの」
そんな声がした。
その声を聞いて溜まっていた涙が溢れ出た。
「葵先輩ぃ…」
葵先輩だった。
中川は私から離れていたから、私はすぐに中川から距離をとった。
「どうして先輩がこんなとこ…」
中川の声は少し震えていた。
「先に俺の質問に答えろ。何やってたんだよ?あ?」
明らかに怒っている葵先輩。
中川は小さく舌打ちをして声を出す。
「…告白ですよ、ただの」
キスしようとしてきたくせに。
抱きしめてきたくせに…。
「ただの告白で、泣くとは思えねぇけどな」
私を見て言う葵先輩。

