「中川…」
話しながら私に近づいてくるから思わず後ずさりしてしまう。
「奈央ちゃんが北条先輩のこと本気で好きだから俺は我慢しようと思ってた。好きな子を困らせる方が俺は苦しいと思ったから。でも」
いつの間にか私の後ろには壁、すぐ目の前には中川がいて。
「もう、我慢できない」
中川はそう言うと、いきなり私を強く抱きしめてきた。
「えっ?!ちょ…中川!」
押し返すが全然はなれてくれなくて、むしろさらに抱きしめる力を強めてくる。
「好きなんだよ…好きだ。奈央ちゃん、俺を選んで」
中川の息が耳にかかって気持ち悪い。
お願いだから離れてよ…
「私はっ…中川のことは好きにならないっ…!葵先輩じゃなきゃ嫌なの…」
そうハッキリ言うと中川はゆっくり私を離した。
分かって、くれた…?

