だるそうに歩く姿までもが輝いて見えた。

きっと持ってる鞄の中に教科書なんて入ってないんだろうな。
なんてことを考えていると笑えてきて。


「ふふっ」


顔が緩む。
だって、先輩が授業受けてる姿なんて想像つかないもん。



「重症だねぇ」


苦笑いの友美。
もう呆れるを通り越してるよね。



いつか、あの瞳に私がうつることはあるのかな…


好きだから話したいし、好きだから私を見て欲しい。



「はぁ…」


想いだけが募って行くばかりで、毎日毎日ただ葵先輩を探すだけ。

前に進めない。