ヤンキーな彼にベタ惚れ。




「ちょっと、ツラかせや」



ツラかせや…って、呼び出しですか。
こんないかにも怖そうな人たちに呼び出されてるの、私…

ていうか先輩だよね。





「あの、私達もう帰るので」


友美…
あなたが天使に見える。




「いーから来いって。時間取らねーから」



って、物凄い迫力で言うもんだから断れなかった。



「友美…先帰ってて」



そう言って三人のお姉さんについていく。
友美はかなり心配そうだったけど。






連れて来られたのは、体育館の裏。
よくあるよね、こういう光景。
もしかして、リンチされんのかな。





「あんたさ、葵にベタベタして何のつもり?」



ほら、こういうパターン。
漫画とかでよくあるよ、これ。



「何のつもりって…私はただ」


好きだから、って言おうとしたんだけど。



右隣にいたまたケバいお姉さんが私を突き飛ばしたため言葉を続けられなかった。


思いっきり壁に背中をぶつけて痛みで顔を歪める。



「ちょっと優しくしてもらったからって調子こいてんじゃねーよ」



怒鳴ってくるから、怖くて涙が出そうになった。




「もうさ、葵に近づくのやめてくんない?迷惑。うざい、目障り」




真ん中にいた先輩が壁に手を付いて耳元でそう囁くように言ってきた。




「む、無理です…」



震える声を出した。



「は?」



私は力いっぱい先輩を押し返した。




先輩は私をキッと睨む。



「私は葵先輩が大好きなんです!あなた達に何言われても、そんなんで諦めつくような軽い気持ちじゃないんですっ!」



私はそう言って全速力で走って逃げた。







家の近くまで来たところで後ろを振り返る。


良かった…追いかけてきてない。




あんな怖い先輩にたてついて私大丈夫なのかな…



急に不安になった。