おかしいかな。
一目惚れでこんなに溺れるなんて。
喋ったこともないのに、どうしようもないくらい好きになって。
「もう〜そんな顔で言われたら応援するしかなくなるじゃなーい」
なんて言いながらコーヒーを一気に飲む友美。
次の日。
テストも終わり今日から通常通りの時間割。
「しんどいなぁ」
「本当。6限目まであるなんて気が遠くなりそうだよ」
私と友美は学校に来た途端にため息をつく。
朝から夕方まで勉強なんて鬼だよ。
勉強したって分からないのに…。
だって、真面目に授業受けても平均点以下なんだもん。
目の前にいる友美はなんだかんだ言って頭がいい。
学年で1位、2位を争うぐらい。
「あ」
不意に友美が窓の外を見て声を出した。
友美の視線を追うと…
ドキッ…
葵先輩がいた。
「か、かっこいい…」

