ヤンキーな彼にベタ惚れ。




それから、私と葵先輩は2人でみんなの元に戻った。

前を歩く葵先輩の後ろをとぼとぼと歩いてついて行った。




「えー何、2人って付き合ったわけ?」


山下先輩が笑いながら聞いてくる。




「あ?ちげーから」




葵先輩は怒ったようにそう言うけど、もう怖くないし悲しくもなかった。

ただ、なんだか嬉しくて笑えた。


「あ、奈央ちゃん笑ってるー!何話してたんだよー」


山下先輩は楽しそうで、周りのみんなも笑う。


「私が葵先輩のことどうしよもないくらい大好きって話をしてたんです」


そう私が答えるとみんながシーンと静まる。

え?な、何っ?!
変なこと言ったかな?


友美は俯いて笑を堪えている様子。
何なのよ!!!


「いや…奈央ちゃんって本当ストレートだよな」



涼太先輩の一言に顔がかぁっと赤くなるのが分かった。

あ…そういうことか!

言った後で恥ずかしくなった。