一目惚れだったんだ。
その金髪の人が葵先輩だったわけで。



まぁ、喋ったこともないしむしろ顔を合わせた事もない。

だから、葵先輩は私のことなんて知らない。




「いや…怖いでしょ。だって!葵先輩の噂知ってるでしょ?1人で10人のヤンキー倒したって噂。傷一つ作らないでだよ?」



友美はそう言いながら顔を引きつらせる。

うーん…
私はその噂が本当か嘘かなんてどうだっていい。
ただ、好きなんだから。



「それでも私は葵先輩が好きなの。胸が締め付けられそうなくらい」



今までも恋はしてきた。
でも、そんなのとは比べものにならないくらい葵先輩が好きなの。