「ね、奈央ちゃんはどう思う?」
山下先輩が突然私に話をふってきた。
どう思うって…髪色の事だよね。
「えっと…」
私が言いかけた時、大きなため息が聞こえた。
葵先輩だった。
「何なんだよ、これは」
低い声に胸がざわつく。
私は葵先輩の顔が見れなかった。
「葵〜そんな怒んなよ」
涼太先輩が笑いながら言う。
やっぱり…怒ってるよね。
「変なおせっかいやめろよ」
葵先輩はそう言うと立ち上がって奥の方に行ってしまった。
その場は気まずい雰囲気が流れる。
私の、せいだよね…
「ごめんなさい…」
楽しいはずのお昼を邪魔した。

