ヤンキーな彼にベタ惚れ。




ガチャン…

屋上のドアがあく音がした。
特に気にしてなかったが…



「あ!また会ったね〜」


聞き覚えのある声がしたから振り返った。

涼太先輩がいた。
…葵先輩もいて、他の友達も数人。


「あっ、ど、どうも…」



ぺこりと頭を下げる。



朝の事があるから何か気まずい。




「うわっ!小森奈央ちゃんだよな?」


「かっわいー」


「噂通り」



と、周りのヤンキーたちが口々に言う。
ジロジロと私を見てくるから思わず苦笑い。



「屋上で弁当?珍しいね」



涼太先輩がそう聞いてくるから、葵先輩やみんなはきっと毎日屋上にいるんだなって思った。



「あ、まぁ…」



もしそうだとしたら、邪魔かな。




「へー。ならさ、一緒に食べよう」



「「えっ」」




涼太先輩の一言に私と友美は声を揃えて驚いた。




「ん?何か問題ある?」



問題ある?って…
私はチラッと葵先輩を見た。


葵先輩はまた無表情で何を考えているのか分からなかった。



「ああ、気にすんなよ?別に奈央ちゃんのこと嫌いなわけじゃないから」




気遣わせてるかな…
でも、嫌がられてるもん。



「せ、先輩方がいいのなら!ね?奈央」



友美がそんなこと言うから断れなくなってしまった。




そうして、葵先輩たちとお昼ご飯をご一緒してます。