ヤンキーな彼にベタ惚れ。




そして、私は家を出て駅まで走った。
駅にはすでに葵がいた。


「あーおいー」



私は葵に思いっきり抱きついた。
葵は少しよろけながらも私を抱きとめた。




「んだよ、暑苦しい」



そんなこと言いながらも
自分からは突き放さない葵が
本当に、愛おしい。


「ふふっ、久しぶりだから嬉しくて」


葵に会えたのは久しぶり。
一週間ぶりかな?

そら寂しかったし。
抱きつきたくなるよね。




「お前といると飽きねーわ」



笑って言う葵にドキッとした。
その笑顔は私が一目惚れした笑顔と
同じだったから。


ダメなのに。
これ以上葵を好きになったら
離れられなくなる。

そんなこと許されないから。









「きゃー海ー♪」


海につき、水着に着替えて砂浜を
走る私。
そんな私を見て笑うみんな。


なんか…
私だけかなり子供みたいじゃん!






「みんなも行こうよー」


と、海を指差す私。

「よっしゃー奈央ちゃん行くぞー」



と、走ってくるのは山下先輩。
スイカのビーチボールを持ちながら
走ってくる姿が可愛くて笑ってしまう。




それから、みんなもゆっくりと来て
ビーチバレーをしたり鬼ごっこをしたり
日がくれるまで遊んだ。






「もうこんな時間。早いねー」


気分が悪くなってトイレに行って
手を洗っていると友美が来て言う。


「うん…そだね」


実はさっき吐いちゃったんだよね。
でも、まだ吐きそう…



「うっ……」



苦しい…
気持ち悪い…



我慢出来なくて、その場にしゃがみ込んだ。


「ちょっ、奈央?!」


友美が慌てた様子で私の背中をさする。
お願い、治まって…
堪えてよ…。

でも、だんだん意識が遠のいて…



「奈央!…お!…ぉ…」








意識が完全に途絶えた。