ヤンキーな彼にベタ惚れ。




「…ねぇ、何かあった?」



私が聞くと二人とも何も答えない。
いや、聞いてるんだけど。
もしかして無視?無視してる?




「どうして答えないの?私が何かした?」



何かした覚えはないけど。





「何もないわ」



お母さんはそう言いながらも顔は険しいし。


「何もないならそんな顔しないじゃん」



お母さんの子供なんだから、
それくらいわかる。

どうして、隠そうとするのか
わからない。




「優子。座ろう」


気づいたらお父さんが
お母さんにそう言っていた。


「でもっ…」


お母さんはチラッと私を見る。

何…?



「無理だ。俺も優子も嘘はつけない」




お父さんの言葉に
お母さんは諦めたように息をはいた。

そのまま私の前に2人は座った。




「奈央」





お父さんがまず口を開いた。
その隣でお母さんは悲しそうに
私を見ていた。




「今日な、母さん病院に行ったんだ。お前の検査結果を聞きに」




あ、そういえば検査うけてから
結構たつよね。




それがどうかしたの?






「お前はなぁ…」



お父さんは言葉を詰まらせる。



もー焦れったい。
そこまで言って言えないなんて
絶対ないから。


「何?もー早く言ってよ」



急かすように言う。


お父さんの次の言葉で
私の人生が大きく変わるということも
知らずに。






「奈央は、癌なんだ」