「せめて…せめて一年生の間は何も言わずに普通の生活をしてほしいんです」
やっとの思いで入った今の高校。
彼氏も出来て幸せそうな奈央の笑顔は
消えて欲しくないから。
「お母さん。奈央さんにとってその一年が勝負なんです。私たちが話す前に自分で気づいてしまいますよ。病気は待ってはくれませんから」
その言葉でようやく奈央の
置かれた状況が分かった。
それほどまでに深刻な状況なのだ。
きっと、今この瞬間も奈央にとったら
大事な時間なんだ。
そのあと、先生にいつでもいいから
奈央を連れてくるように言われた。
早い方がいい。
それは分かっていた。
でも、どう話す?
今日だって嬉しそうにデートに行って…
奈央…ごめんね。
健康に産んでやれなくて。
「

