「奈央〜やっとテスト終わったねぇ」


と、あくびをしながら言うのは親友の友美。


奈央と呼ばれた私は窓から帰っていく人たちを眺めていた。



私の席は窓際の1番後ろ。
あ、私は高校1年生の小森奈央。



「まーた、先輩?」



窓を眺める私を見て呆れたような声を出す友美。

その言葉に私は窓から顔を背けため息をついた。


「今日もサボりなのかな…テスト最終日くらい来ると思ったのに」



信じられない…
そろそろ私酸素不足で死んじゃうよ。




「はいはい、もう帰るよ」



友美にそう言われて私は渋々カバンを持って立ち上がった。