「一緒に暮らしてるみたいだね!」





ん???


わたし今なんて……



「あっ…え、あの……そーゆー意味じゃなくて!!……えっと……」



何キモイこと言ってんの私…!?



「あぁああホラあれだよ!一緒に年越しした気分っていうか!」



「・・・・」




ダメだ……自分でも何言ってんのか全然わかんない……




そもそも一緒に年越しってなんだ………




「くはっ……!」



あぁ、ほら
笑われてしまった…。




「あ、あははは………ゴメン」



私は訳もわからず苦笑い。



「いや、いいな 年越し。楽しそうで」



明るい瞳が細く笑う。




こんな笑顔、みんな知らないんだろうなあ……



そう思うと、心臓が熱くなる。



「ごちそうさまでした」



二人で手を合わせて合唱したあと、日向くんが机の上をきっちり片付けてくれた。




キッチンから戻ってきた日向くんは、カーテンの隙間から差し込む陽だまりに寝転ぶ。



「(あ、ズルい)」



私も入ってみようと近づいたものの、あったかそうな陽だまりはほとんど日向くんに占領されていて、
残っているのは少し冷たいフローリング。




行き場を失った私は、寝ている日向くんの隣にちょこんと座った。




「はー…疲れた」



両手で顔を覆った日向くんが呟く。




「うん、お疲れ様だね」



今日はいろんな事があったもんなあ…




「……小夏も寝れば?」



首だけこちらに向けた日向くんが、掠れた声で言う。



か、かっこいい……



何でだろう……
今、ものすごくきゅんとしてしまった…




「おーい」



無口な私を日向くんは呼ぶ。



「じゃ、じゃあ……」



ジリジリと近づいて、日向くんの真横に腰を下ろす。



いや、さすがに隣で寝れないよ…!!



「何それ」



は、鼻で笑われた…




「__来いって」



「ひゃ…!」




腕を引っ張られ、無理矢理寝転ぶ形にされる。




ちちちちち近い!!!

ものすごく近いよ……!!




足元に当たっている太陽の光が、暖かい。