華の声の大きさに苦笑いしながら、わたしもその挨拶に返す。



「おはよう〜」



「風邪治った?大丈夫?」



「うん。バッチリ」



華は私の返事にニカッと笑うと、そのまま私をグイグイ引っ張り、私の席へと誘導した。




....


つまり、


日向くんがすぐそこに居るわけで…




「(ど、どうしよう………)」




「おー!立花さんじゃーん!おはよう〜」



高崎くんは、前と変わらず日向くんの前の席に座って、こちら側を向いている。


高崎くんも、意外とポーカーフェイスなのか、
華の前でも顔色ひとつ変えずに、私に話しかけてくる。



日向くんはというと……




「(みっ、見れない!!)」




だってだってだって、
お……おでこにちゅう…されたし…



そんな後に顔を見るなんて高度な技、私にできるわけ無いじゃん!




せっかく思い出さない様にしていたっていうのに…