私は思いを伝えようとして焼肉店に走った。

そこには打ち上げを終えたみんながいた。


「大樹っ!!!!」

私は大きな声で叫んだ。
今までで一番大きな声。

「瑞穂...!」

大樹は私のところへ駆け足でよってきた。

「大樹、あのね。私...」


告白の時よりどきどきするの。
もしかしたら、こんなこと言ったら大樹が離れていくかもしれない。
そんな不安がよぎる。

でも、伝えなかったらこのままだ。
なにも変わらない。
不安も焦りもこのまま。
そんなのやだ。

「私、ずっと不安だったの。
大樹のとなりにいてもいいのかなって。
大樹はいてほしいって言ってくれた。
でも不安だったの。
何も大樹の事わからない自分にも焦ってた。
少しでも大樹のこと知りたいって思って...
でも大樹教えてくれなくて...
それで...それで...」


日本語はぐちゃぐちゃで。
考えていた言葉は何も言えなくて。
それでも私の感情を大樹にぶつけた。
押し付けてるのかも。
嫌いになっちゃうかな。
こんなにも人を失うのは怖いんだね...