大樹side...

俺は1番目に入ってきた男から目が離せなかった。
先に言おう。
ホモとかではない。

そいつは俺の因縁の相手。
浪川翔。
小学校が一緒だった。
中1らへんまではまだ仲良かったんだけどな...。


受付はあいにく瑞穂。
ちょっとまずい。
いや、かなりだ。

「ご指名はございますか?」

「え、えっと...君がいいな」

はぁ!?
瑞穂!?
ふざけんなっ!

「おい、大樹。お前は腕まくりをして笠原の方へ歩こうとしているが何をしようとしている。」

海斗に腕を掴まれて動けない。

「なっ...!」

「おいみろ。笠原は文化祭を楽しんでいる。お前の嫉妬でそれを壊すな」

海斗の言っていることはわかった。
筋が通っている。

「わかったよ...」

まだほかの男ならいいんだよ。
翔だから...
翔だからやなんだよ...