試合は結局、引き分け。
延長戦までやったけど、結局勝敗はつかなかった。

試合はまた後日となった。


私は大樹と二人きりになった。
私は大樹を失いたくないと思う。

「大樹...」

「ん?...」


大樹は切ない顔をしていた。
こんな顔見たことなくて。
こんな顔見たくなくて。
でもこんな顔にさせてしまったのは、紛れもなく私で。


「大樹...私達...さ、別れよっか...」


ごめん。
私はもう一度大樹を傷つけるよ。
そして、私を大嫌いになってよ。


「私...やっぱ、無理だと思うんだよね!
大樹とはなんていうのかな。
友達。
うん。友達でいたいの!」


私は精一杯、明るく言った。
いつもどおり。

これで大樹も私を嫌いになって、來美ちゃんみたいに大樹をきちんとみてくれる人を彼女にしてね。