男友達。-友達以上恋人未満-

「來美ちゃん...?」

私は観客席へ行き來美ちゃんを見つける。

「あんた...さいてー...」

いつも私を瑞穂ちゃんと呼んでいた來美ちゃんはいない。

「來美ちゃん...なんか...」

「これがほんとの私よ。ばかなの?あんたほんと馬鹿。救いようのない馬鹿ね。」


馬鹿という言葉が痛いほど刺さる。

た、確かに私は馬鹿ですが...


「大樹が...集中できてないの気づいてるわよね?」

來美ちゃんも気づいて...?

「うん...あれじゃ、大樹の本来の力が出せない。」

「それは...あんたのせいよ」