土曜日_____

私も塾があるせいか大樹となかなか会えずにいて、大樹が家に来た以降会うのははじめてだった。

「瑞穂!」

いつものあどけない笑顔で私に声をかける大樹。
私は大樹のおかげで先生たちのところで試合を見ることができた。

「大樹!今日もがんばってね!」

「あぁ、ちゃんと勝ってくるよ」

どうやら大樹はリラックスしているように見えた。

「ねぇ、瑞穂お願いがあるんだけど…」

少し恥ずかしそうに大樹は言った。

「ん?なに?」

「ちょっと…その…抱きしめていい?パワー…充電…」

え!?こんな公共の場でなにを!?

「え、だってみんな見てる…」

「見せたいんだよ。瑞穂は…俺のだぞって!」

た、大樹…
馬鹿だな…もうっ…

「いいよっ…おいで。」

私は渋々両腕を広げる。

「瑞穂…」

大樹は私をきつくきつく抱きしめた。