二人で横に並んで道を歩く。

「夏休みは勉強だな」

大樹の口から勉強と言う単語がでてくるなんてね。
まぁ、受験生だしね....

「クラス替えの時はまだまだいいみたいなこと言ってたのにね」

「いやぁ、でもそろそろ決めんとなー!っていうか俺サッカーの推薦狙ってるんだ」

そんなの初耳かも。

「そっかぁ…ちゃんと決めてるんだね」


どうしよ。何も決まってないよ....
大樹と同じ高校がいいなって…
そう思ってしまう。

でもそんなこと言ったら大樹きっと止めるよね。
たぶん止める。
私の人生だからって…

「瑞穂、焦んなよ?夏休みはまだ1ヶ月以上あるんだから。な?」


また不安を読み取られた…


「別に焦ってないよ!」

「瑞穂は別にって言葉の前に置くと別にじゃないんだよ!わかってないだろー」

「別にそんなんじゃ…あ、」

大樹はドヤ顔。
むかつく…

「てか、瑞穂といるとあっという間だな。もうついた。」

あ…

「また、連絡する」

「うん。私もするね!じゃあ、またね」

「おぅ!」


…進路。
私の人生の最初の決断。

早く決めなきゃな…