「ちがっ...んー...えっと...」

否定しようとしたが言葉に詰まる瑞穂。

ちゃんと聞きたいんだよね。

「意識してた...」

って


「なんか...ちょっと...ていうかかなり...意識してた...って言わせるなぁ!」

りんごみたいに真っ赤にして俺をめちゃ叩いてくる瑞穂。

「いたっ!ごめん!ごめんって!からかった!」

「いいよ!大樹は意識なんてしてなくてよゆーぶっこいてぇー!」

余裕?
んなもんねぇよバカ野郎...

俺を何度も叩く手を止めて自分の方へ引き寄せる

「なっ...!」

「俺が余裕あるわけ無いだろ...お前の前だと...公私混同してるよ。ばかか...」

瑞穂まさか自分だけだと思ってたわけ?
ありえねぇ...

「大樹...今ドキドキしてる?」

「あぁ、してるよ」


「なんか...めちゃ聞こえてくる...ドキドキ移るんだけど...」

こいつ...
俺の事無意識に煽っている...
これは...確信犯なのだろうか...