「おじゃましまーす...」

俺はそっと部屋に入る。

瑞穂の部屋は無駄な物がない。
女子の部屋にしてはシンプルだ。
物もよく片付いていていつもきれい。

いつもきれいなんだけど...

「今日はやけにきれいだな...」

床は光り輝くほどぴっかぴか。
ホコリ一つない部屋というのは瑞穂の部屋だろう。

「大樹ーお茶持った来たよ...ってなんでつっ立ってるの?座ればいいのに...」

瑞穂がお茶を持ってきた。

「え?あぁ、なんか今日いつもより部屋きれいだなって思っただけだよ。お茶ありがとう」

俺はマットの上に座った。

「き、き、きれいかなぁ?い、いつもどおりだよー?」

瑞穂も隣に座る。

「いつも通りじゃないだろ?」


「へ?」

瑞穂の顔はさらに真っ赤になる


「いつも俺がきたとき部屋着だったのに今日は私服。かわいい寝癖まで直っている」

そして俺は続けた。

「そんな意識してた?」


あ、俺ってSかも...