って、そうじゃないそうじゃない。


名前聞いておいて、自分は名乗らないなんておかしいよね。



「あたしっ、春川 実愛です!白城高校の1年!」



「……実愛…?」



名前呼ばれた…!

それだけで、顔が熱くなったのを感じた。



「ふっ、猫みたいな名前」




そう言って笑った蓮見くんの笑顔は、すごく綺麗で吸い込まれてしまいそうで。



ドキッと、胸が音をたてた。