一瞬、周りの空気が凍りついたように感じたが、あたしは気にとめずに話し続ける。
「蓮見くんのあの綺麗な顔を拝めないなんて、そしてあの甘い声を聞けないなんて、そしてそして、あのほどよく筋肉のついた身体に抱きつけないなんて。
そんなの、あたしは──…」
「もういい」
早口で嘆き続けるあたしの言葉を遮ったのは、先生のとてつもなく低い声。
「春川、お前は放課後、職員室に来い」
恐ろしく低い声が聞こえたので、恐る恐る先生の表情を見ると、あたしは絶句した。
般若より怖いよおお!!!
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