「──川、春川…」



あー、もうすぐ夏休みか。



……といっても、1ヶ月後だけどね。
まあ、そんなのあっという間だよ。



蓮見くんと会えなくなっちゃうなんて、耐えられない。


それならいっそ、夏休みなんていらないよ。


あたしはsummer vacationよりも……




「──春川っ!!」


「ひゃいい!??」



先生に大声で名前を叫ばれたあたしは、思わず奇声をあげてしまった。


クラスのみんなが、一斉に笑いだす。