すると。



「……もしかして、この猫探してるの?」



声を掛けられて、振り向いたら。



「…リーちゃん!!」




そこには、綺麗な顔をした男の子に抱っこされているリーちゃんがいた。




「ああよかった…!ありがとうございます!」




男の子に深々とお辞儀をする。


ほんとによかった…安堵で、力の抜けたあたしはその場に崩れるようにぺたりとすわってしまった。



「…大丈夫?」



あたしの顔を覗き込み、腕を引いて立たせてくれた男の子。



うわっ……近くで見ると、さらに綺麗な顔……。



つい、ぼーっと見とれてしまったあたしを見て、男の子は少し訝しげに眉を寄せる。


あ、危ない。


これじゃああたし、ただの変な人だよ。