「じゃあ、もう俺に話しかけないで」
冷たい声でそう告げると、蓮見くんはあたしの頬から手を離した。
面倒だから、という言葉を付け加えながら。
「は…蓮見くん……」
あなたって人は………
どうしてそんなに綺麗な顔をしているの!?
鼻筋の通った、綺麗な鼻。
薄くて形のいい綺麗な唇。
セットされたサラサラの綺麗な黒髪。
そして、その無気力そうな綺麗な瞳。
どこを見ても、綺麗すぎて見とれてしまう。
そんな蓮見くんのお顔を、先ほどまであたしはあんな至近距離で拝んでいたんだ……!!
おっと、思い出しただけで鼻血が出そうだぜ。

