「いってえええ!!」 恐る恐る顔をあげると、頭を押さえながら涙目になっている悠真くんと、どこから持ってきたのか、なぜか分厚い辞書を持ったなっちゃんがいた。 「実愛、変態は退治しといたから」 語尾に星が3つぐらいつきそうなほど軽快に、ウインクをしてグッと親指を立てたなっちゃん。 ………なっちゃんに勝てる人はいないと思う。 うずくまる悠真くんを少し不安に思いながらも、とりあえずあたしは蓮見くんにメールを送ることにした。 「風邪ひいたって聞いたけど、大丈夫?っと……。これでよし」