「………う、え?」
今のは…………なに?
あたしは、とっさに頬を片手で押さえる。
顔が熱くて仕方ない。
蓮見くんを見上げてみると、目を細めて意地悪そうに薄く笑いながらあたしを見下ろしていた。
そんな表情、初めてで。
胸がドキドキと高鳴って止められない。
「……ここには、まだおあずけ」
フッ、と小さく笑いながらあたしの唇を親指で触れる蓮見くんは、とても妖艶で。
そんな顔も、するんだ。
蓮見くんのいろんな表情が見れて嬉しい反面、ドキドキで心臓が壊れてしまいそう。
クラクラしてきちゃうよ………。
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