【完】両想い予備軍 ―みんな誰かに片思い―

「ん? どーした? 暇ならお茶作る準備手伝っ てくれる?」

「は、はい」

「――あき」

深雪先輩に駆け寄ろうとした私に、奏先輩が冷た い声で呼びとめた。

凛君も無言のまま。

「そうやって逃げてたら、前に進めないじゃん。 それとも俺をキープ君にすんの?」

「ん? 奏がキープ?」

深雪先輩が首を傾げたら、奏先輩が松葉杖で深雪 先輩のスカートをめくって、ケンカが始まった。

スカートの下に短パンを仕込んでなかったら、 もっとバトルになっていたかもしれない。

「新道に、昨日の話を相談したのか?」

「や、してないよ……?」

その混乱に紛れて、凛君がぼそっと聞いてきた。

どうしよう。

やっぱり、凛君の声を聞くだけで、胸がざわざわ する。

不安になってくる。

「帰ってからちゃんと聞くから、答えだけ教えて 欲しい。

私は、凛君を信じていいんだよね?」